日本では無償化されている義務教育。
インドネシアでは、政府が義務教育の無償化を進めようとはしている
ものの、実際には多くの学校が有料となっています。
学校教育は日本と同じ6・3・3制で、中学までが義務教育です。
教育については、地方分権化になっていて、地方政府が担当する
ことになっているようです。
現在、小学校の就学率は90%以上、中学校の就学率は80%以上と
なっていますが、両親の仕事を手伝ったり、道で物売りをしている子ども
もまだまだ沢山います。
深夜12時頃になっても道で子どもがティッシュやスナックを売っていたり、
ウクレレのような楽器を弾いていたりするので少し異様な光景です。。
ジャカルタの町は発展していくのに、一部の人は取り残されている
ような雰囲気です。
また、学校にはステータスがあり、①通常校(Sekolah Regular)、
②全国標準校(Sekolah Standar Nasional: SSN)、③国際標準準備校
(Rintisan Sekolah Berstandar Internasional: RSBI)、④国際レベル校
(Sekolah Bertaraf Internasional: SBI)にカテゴリー分けされています。
政府は、全国標準校クラスを目指すべき学校のレベルと位置づけて
いますが、実際は通常校レベルに留まっています。
③④の優良校の教育を受けようと思うと、学費がかなり高くなります。
お金持ちは良い教育が受けられて、お金がなければいい教育が
受けられないような構図になっています。
このままでは、貧富の差が益々開いていきそうです。。
参考:「インドネシアの学校教育と高い学費」
https://www.indonesiasoken.com/pdf/FREE_009_110718_.pdf
貧困層の子どもを対象にした学校を運営しているNGOも
沢山ありますが、現在所属している団体が提供しているクラス
についてご紹介します。
-Rumah Belajar : Paket A, B, C(パケットA,B,C)
小学校、中学校、高校にあたります。
通常校の授業を提供しており、月謝は1ドルです。
追加で以下のパソコンクラスや英語クラスを受ける場合、
無料になります。
-Computer Class
パソコン塾で、上記のRumah Belajarに通う生徒は無料です。
Rumah Belajarに通っていない生徒は有料で受講可能です。
-English Class
英語の塾です。
同じくRumah Belajarに通う生徒は無料です。
Rumah Belajarに通っていない生徒は有料で受講可能です。
-Rumah Jahit
裁縫を学ぶ学校です。ここで作られた商品はSNSや雑貨店で
販売しています。
-Rumah Chantik
ヘアカット、ヘアセット等の美容関連のスキルを身につける学校です。
4ヶ月で終了するプログラムとなっています。
-Rumah Mekanik
家電、スマートフォン、バイクの修理等を学ぶことが出来ます。
-Rumah Batik
バティックというろう染めを学ぶ学校です。
この学校はジャカルタにはなく、プカロンガンという地域で
のみ開講しています。
-Pack&Go
車の中でパソコンの授業が受けられる移動式のクラスです。
農村部に出向いて、パソコンのクラスを開講しています。
修了後、実際に大手バイクメーカーや家電メーカーに就職している
例もあります。何かスキルを習得することで、より安定した生活を送る
ことが出来ますし、自信につながるという点も大きいと思います。
義務教育については、無償化についても教育水準についても
最優先で進めていくべき課題だなと感じます。
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